BBQ AI朝刊

2026.10.07 WED

毎朝のAIニュースを、わかりやすく。誰にでも関係する話は「かんたん」、すぐ使える小技は「テクニック」のタグで探せます。

今日の3行

  1. ChatGPTが画像生成の待ち時間に表示する「ビジュアル広告」を今月米国でテスト。効果計測の連携先も20社に広がった。
  2. Googleの画像生成モデルNano Banana 2.1が公開。Google広告や検索のAIモードにも入り、API価格は半額になった。
  3. Figmaのデザインエージェントが正式版に。チームのデザインルールを文章で渡して、そのとおりに作らせられる。

実務に直結

制作・広告・SEO
実務OpenAI

ChatGPT広告に新フォーマット。画像生成の待ち時間に「ビジュアル広告」

OpenAIは10月5日、ChatGPTが画像を生成している間に画像型の広告を表示する新フォーマットを発表した。10月中に米国で一部広告主から試験を始め、対象は無料版とGoプランのみ。あわせてHightouch・Tealium・LiveRampなどのデータ連携、AppsFlyerなどのアトリビューション、増分効果測定まで計20社の計測パートナーを追加し、DoubleVerifyとIASがブランドセーフティを試験運用する。

アトリビューション
広告を見てから購入までのどの接点がどれだけ効いたかを割り振って評価する考え方。
ブランドセーフティ
不適切な記事や画面の横に自社の広告が出ないようにする仕組み。
CDP
顧客の購買履歴や行動データを1か所に集めて、広告やメールに使えるよう整理するツール。

出典:Online Tech Tips「ChatGPT Ads New Format」

実務Sierra / Meta

AIエージェントが企業サイトにログインするための共通規格「Personal Agent Protocol」

SierraとMetaは10月6日、個人のAIエージェントが企業とやり取りする際の認証・権限の標準「Personal Agent Protocol」を発表した。OAuthをベースに、ゲスト→閲覧のみ→書き込み可と段階的に権限を与える。企業側はWebサイト、MCPやOpenAPIのAPI、自社エージェントのいずれかで受け付けられる。Walmart、Shopify、Stripeなどが参加し、v0.1仕様は10月中に公開予定。Amazon・OpenAI・Anthropicは不参加。

AIエージェント
人の代わりにサイトを見て回ったり、予約や購入などの操作まで自分で進めたりするAI。
OAuth
「Googleでログイン」のように、パスワードを渡さずに他のサービスへ権限だけを貸す仕組み。
MCP
AIが外部のツールやデータにつながるための共通の接続ルール。

出典:The Next Web/Forkast

デザイン

ツール・表現・トレンド
デザインFigma

【続報】Figmaのデザインエージェントが正式版に。ライブラリに「ガイドライン」を設定可能

前号で予告したFigmaのデザインエージェントが10月6日に正式提供となった。デザインライブラリにMarkdownでルールやベストプラクティスを書いた「ガイドライン」を登録すると、エージェントがそれを読んで作業する。FigJamの付箋やSlidesなど他ファイルの検索・参照、作業の様子をチームで見られる機能も追加。利用はAIクレジットの消費制に移った。

デザインエージェント
「ボタンの余白を揃えて」などと文章で頼むと、Figmaの画面上で実際にデザインを作ったり直したりしてくれるAI。
Markdown
「#」で見出し、「-」で箇条書きのように、記号で簡単に書式を付けられる文章の書き方。
AIクレジット
AI機能を使うたびに減っていく利用枠。プランごとに毎月の量が決まっている。

出典:Figma Release Notes/Figma ヘルプ「AI credit updates FAQ」

デザインGoogle

画像生成「Nano Banana 2.1」公開。Google広告・AIモードにも展開、API価格は半額

Googleは10月6日、画像生成・編集モデル「Nano Banana 2.1」を公開。Geminiアプリ、検索のAIモード、Google広告、AI Studio・Flow・Stitchなどへ順次展開する。最大4K出力、参照画像14枚まで、指定範囲だけを直す編集や人物・物の一貫性が改善。API価格は画像トークン100万あたり60ドルから30ドルに下がり、旧モデルは非推奨になった。

参照画像
「この雰囲気で」「この人物で」と見本として渡す画像。多いほど狙いどおりの絵に寄せやすい。
P-MAX
Google広告のキャンペーンの種類。検索・YouTube・ディスプレイなどにAIがまとめて配信し、画像や文の組み合わせも自動で作る。

出典:Android Headlines/Gemini API 変更履歴

デザインAdobe

Adobe MAX 2026は11月10〜12日。AI関連セッションは25本、オンライン参加は無料

Adobeの年次イベント「Adobe MAX 2026」が11月10〜12日に米マイアミビーチで開かれる。Fireflyなど生成AIとCreative Cloudの発表が予定され、200以上のセッションのうちAIトラックは25本。11月8〜9日の50以上のセッションはオンラインなら無料で参加できる。

Firefly
Adobeの画像・動画生成AI。PhotoshopやIllustratorの中からも使える。

出典:Creative Bloq/Adobe MAX 公式

業界の主要ニュース

モデル・製品・企業
業界Mistral AI

Mistral Large 4(通称 Le Chonk)公開。1兆パラメータ級、重みは10月末公開予定

仏Mistral AIは10月6日、約1.05兆パラメータ(推論時に使うのは約490億)のマルチモーダルモデルをプレビューAPIで公開した。料金は入力100万トークンあたり1.36ドル、出力4.18ドル。欧州の自社データセンターで学習し、オープンウェイトは10月末に公開予定。コンテキスト長は公称100万トークンだが、第三者の計測では異なる値も報告されている。

パラメータ
AIモデルの中にある調整用の数値。多いほど賢くなりやすいが、動かす費用も上がる。
オープンウェイト
AIモデルの中身を公開し、誰でもダウンロードして自分のサーバーで動かせるようにすること。
トークン
AIが文章を数える単位。日本語ではおおよそ1文字前後が1トークン。

出典:Fello AI「Mistral Large 4」

業界Reflection AI

Reflection AIがオープンモデル「Beam」を発表。Apache 2.0で今月中に公開

米Reflection AIは10月5日、総5,010億パラメータ(稼働230億)のMoEモデル「Beam」を発表した。コーディングとエージェント用途に重点を置き、重みはApache 2.0ライセンスで10月中に公開予定。現在はウェイトリスト経由の先行提供。

MoE
大きなモデルの中に得意分野の違う小さな部品を並べ、質問ごとに必要な部品だけを動かして軽くする作り方。
Apache 2.0
商用利用も改変も自由にできる、制限のゆるいライセンス。

出典:Reflection AI「Introducing Beam」

業界Anthropic

Anthropic、セキュリティ専門家向けの利用制度を3段階に再編

Anthropicは10月6日、防御目的のセキュリティ担当者がClaudeのサイバー関連の制限を緩めて使える「Cyber Verification Program」を拡大し、Project Glasswingを統合した。防御・レッドチーム・重要インフラ向けの3段階で、Claude Opus 5.5、Sonnet 5.5、Mythos 5.1が対象。4〜7月に参加組織などが検証した脆弱性は計13万件超、うち3.3万件以上が重大・高と評価された。

レッドチーム
攻撃者の立場でわざとシステムを攻めて、守りの弱点を見つける役割のチーム。

出典:SiliconANGLE

規制・安全・訴訟

押さえておく動き
安全韓国 / 金融機関

韓国で銀行など7社超から情報漏えい。攻撃にAIツールが使われた疑い

韓国で1週間に7つ以上の金融機関が顧客データの漏えいを報告し、影響は6.8万人超。新韓銀行では融資申込者約2.5万人の氏名・電話番号・年収が流出した。政府関係者は、侵入作業を自動で行うオープンソースのAIツール「Artex AI」が使われた可能性が高いとし、李在明大統領の指示で警察が捜査を始めた。

出典:France 24(AFP)

規制米ニューヨーク市議会

OpenAI・Anthropic・Meta・Google、AIエージェントの安全性を「保証できない」と証言

5日のニューヨーク市議会の公聴会で、4社の担当者はAIエージェントが常に安全対策に従うと保証するよう求められ、いずれも「リスクゼロは約束できない」との立場を示した。同日の報道では、JPモルガンのダイモンCEOがAIによるサイバーリスクの急増に言及している。

出典:Fox News(ライブ更新)